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言葉集め星創り 二十八番

 投稿者:資料期管理請負人  投稿日:2014年 9月 9日(火)10時30分57秒
編集済
  .

     言葉集め星創り 二十八番 1995 0号



                                    ☆

 みやこ 超高層ビル 官庁街 アメニティ 自由 廃墟 ニュータウン 高速道路
都心 ゲゼルシャフト 連帯感 ファッション 近代化 大都会 都市 巷(ちまた)
目抜き 盛り場 場末 出外れ 不夜城 花街 下町 ダウンタウン 横町 裏町
スラム 首都 帝都 京 中央 古都 城下町 冷たい 不人情ゴーストタウン メ
ガロポリス 町 ごみ ショッピング 下水道 緑化 都市計画 公園 住む 働く
遊ぶ学ぶ 費やす TOKIO いかがわしい カオス 専門店 商店街 デパート 利
便 コンビニ 物流 楽しむ デザイン 欲望 犯罪 山の手 東京タワー 歌舞伎
町 皇居 はとバス 銀座 新宿 丸の内 渋谷 秋葉原 六本木 浅草 標準語
風俗 町人 市民 長屋 江戸 いなせ 粋 史跡 ビジネス 資本 大気汚染 騒
音 情報過多 交通 渋滞 文化 繁華な いたずら電話 無差別テロ 路面電車
築地市場 水洗トイレ 救急車 焼け跡 生まれる 交わる 相互扶助 死ぬ 工事
外国人 ネオンサイン

                                    ☆

 ブーローニュ 狩る 漁(すなど)る 培(つちか)ふ 罠(わな) 釣る 煮炊く 採
る フィトンチッド ジャングル 森林 紅葉 スミレ さえずる 蔓(つる) コケ
シダ ミミズ 睡蓮 ネザサ 渡り鳥 イチョウ サクラ ケヤキ沢 泉 キンモク
セイ ホテイソウ 枝打ち 間伐 アブ 川 ムカデ 蝉 緑 ムササビ 神木 腐
食(ふしよく) 鎮守(ちんじゆ)の森 植林 精霊 こびと 信太(しのだ)の森 原生
林 湿原 ハイドパーク 落ち葉 山採り 新緑 草地 カッコウ 馬 水田 スズ
ムシ 泳ぐ 熊 ハンター カメムシ 静けさ リス シメジ キジ タヌキ雪下ろ
し 漆 かぶれる マムシ 噛む 刺す 照葉樹林(しようようじゆりん) ブナ天狗
アマゾン 風土 景観 春夏秋冬 刈入れ 鹿 野生 冬篭り かんなび 森林浴
火 水 星 自給 傷 切る 荒ぶる神 宇宙樹 オオカミ カブトムシ 花粉 キ
ツツキ 木霊 サルオガセ シャーウッドの森 シュヴァルツヴァルト 樹海 竹林
ドングリ バーナムの森 フクロウ 里山 薪炭 山菜 木陰 マツ 憩い クルミ
アケビ 沼林道 アウトドア

                                    ☆☆

 フィトンチッド町 シャーウッドの森とバーナムの森とをつなぐ路面電車 野性は
とバス ゴーストタウンの荒ぶる神 野性街 下水道のサクラ 星を引き下ろす犯罪
花粉工事 マムシとの連帯感 精霊 TOKIO 紅葉騒音 フィトンチッド工事 繁華
な原生林 いかがわしい星 スミレのように小さいネオンサイン カブトムシ路面電
車 無差別テロという名の木陰 腐植町 オオカミのいたずら電話 焼け跡のような
睡蓮 いなせなキジ 下水道のさえずり ムカデ繁華 メガ口ポリスのスミレ バー
ナムの森のような犯罪 星を使う工事 同じフィトンチッドを浴びた連帯感 精霊町
サクラのような標準語 原生林を巡るはとバス TOKIO樹海 ジャングルのような騒
音 フクロウファッション いなせなシャーウッドの森 丸の内の睡蓮 ムカデ語を
しゃべる外国人 原生林は自由 ネオンサイン風土 ネザサに変わりつつある超高層
ビル ジャングル町 雪下ろし不夜城 竹林公園 アブ目抜き スズムシコンビニ
はとバスで精霊、こびと、信太の森巡り

                                  ☆☆☆

 ◎泉の水を使って生まれる。◎睡蓮と睡蓮を路面電車がつなぐ。◎フクロウがはと
バスを襲う。◎メガロポリスをアウトドアする。◎自由を飲む。◎天狗と遊ぶ。◎焼け
跡がコケする。◎下町を野性する。◎メガロポリスは森林である。◎荒ぶる神が長屋
の住人だった。◎交通渋滞をミミズする。◎フィトンチッドを浴びて生まれる。◎人
々はいわば出はずれに出くわす楽しさをいろいろと満喫した。◎ホテイアオイは騒音
を吸う。◎新宿は精霊・こびとの住む街である。◎フィトンチッドで水洗トイレする。
◎ネオンサイン罠に熊がかかる。◎かんなびの森の騒音は、神や祖霊、天狗や木霊た
ちの私語。◎資本をジャングルする。◎照葉樹林文化や伝承が掘り起こされた。◎丸
の内で森林浴する。◎不人情をキツツク。◎火のようなゲマインシャフト、水のよう
なゲゼルシャフト。◎外国人は春夏秋冬語をしゃべる。◎過激でユーモラスなのは天
狗ファッションだ。◎無差別テロは睡蓮の名前である。◎かんなびをいなせする。
◎宇宙樹がそびえて東京タワーみたいだ。

                                  ☆☆☆☆

 メガロポリスが森林である。こんなことも知らないJ.P.ヴィユヴェールは、こ
とあるごとに笑い転げた。電車の鉄路が草の間に埋まっていると言っては指さして笑
い、吹抜け駅舎の屋根も草で覆われている、と言っては肩をすくめて笑った。
 丸の内に蓮池がある。散在する超高層ビルはフロアごとに土が敷き詰められており、
内からもすっかり緑化されている。秋、それが紅葉する。メガロポリスは実はその名
のリスである。フクロウがはとバスを襲う。どれもこれも笑いの種だった。
 そのうちに精霊町の出はずれで天狗に出会った。これにはさすがの異国人も肝を潰
した。泣きそうな顔で、ここは安全な町かと聞いた。人々はこのような出会いを楽し
んでいるのだ、と教えてやった。笑いは消え、真顔で遇することか多くなった。
 シャーウッドの森とバーナムの森とを繋ぐように、睡蓮と睡蓮を路面電車が繋ぐ。
かんなびの森の騒音は、神や祖霊、天狗や木霊たちの話声で満ちている。彼は、カオ
スかあるね、恐ろしさがあるね、と今ではまんざらでもない声で言うのである。

                                    ★

【みやこ】宮処。皇居のある所。首府。政治・経済・文化の中心として賑やかな所。
 <(雨)小止み>の
 <みやこ>。『京と鄙は対語。鄙には農村・農地の意味と、自然のと意味があるが、
 今後の日本は後者に偏っていく。(園田英弘)』

【アメニティ】単に危険・災害・公害などの防止にとどまらず、都市計画が求める快
 適な生活環境。
 <雨にティ>。「アムネスティ」は国際的人権擁護団体。

【ニュータウン】大都市近郊に住宅地として計画的に作られた都市。

【ゲゼルシャフト】株式会社に代表されるような利益社会。地縁・血縁的な共同社会
 (ゲマインシャフト)に対して、近代社会はこの利益社会が優越的である。

【都市】人口が多くてビルや住宅が密集している所。<都市>の<尿(しと)>。同じ都市
 でもその文化や雰囲気を語る場合は

【都会】<カイト>の<問か>

【目抜き】特に目だつ場所。繁華街。ダウンタウン。<絹目>

【出外れ】町や村の中心からはずれたところ。<出ず晴れ><派手レズ>

【花街】いろまち。花柳街。芸者屋・遊女屋などか集まっている。

【メガロポリス】いくつかの都市が発展して帯状に連続し、機能的結合が見られる地
 域。日本の東海道地 域や森林都市など。「メトロポリス」は首都。

【町】森林都市には、フィトンチッド町、腐植町、などの他にも次のような町がある。
 ― 紅葉町 スミ レ町 蔓町 シダ町 ミミズ町 睡蓮町 渡り鳥町 キンモク
 セイ町 スズムシ町 ムササビ町 神木 町 こびと町 湿原町 草地町 カッコ
 ウ町 熊町 カメムシ町 リス町 シメジ町 キジ町 ブナ町 天狗町 鹿町 冬
 篭り町 森林浴町 星町 カブトムシ町 花粉町 キツツキ町 木霊町 樹海町
 竹林町 フクロウ町 クルミ町 アケビ町 沼町

【都市計画】日本が「床」の建築に対し、西洋は「壁」の建築である。都市づくりも
 日本が「部分発想べ 西洋は「全体発想」による。(芦原義信)

【カオス】魔の巣くう混沌。守られて安全な領域「コスモス」に対する。
 <侵す><カオス>

【いなせ】江戸日本橋魚河岸の若者が髪を鯔背銀杏(いなせいちよう)に結っていたこ
 とから、粋で、威勢がよく、さっぱりとして男らしい様や気風。「刺繍だらけの快
 気な哥が」

【ネオンサイン風土】森にはネオンサインをふり撤くフィトンチッドかある。大木の
 根元にはスミレかと思う小さなネオンサインが咲く。泉には次々とネオンサインか
 湧き出、池には睡蓮ネオンサインが花咲いている。ネオンサインか培われ、その刈
 入れが行われている。ネオンサインを釣り、ネオンサイン罠に熊を生け捕る。ゴミ
 場にはネオンサインが捨てられており、蒸焼きネオンを食べ……森林都市は一時、
 このような風土にベクトル化したことがあった。

【ブーローニュ】パリにある森林公園。動物園や競馬場があり、市民の憩いの場。

【フィトンチッド】樹木から放散されて周囲の微生物などを殺す働きをもつ物質。

【森林】森の空気がおいしいのは、森が大気中のさまざまな汚染物質を吸い取ってし
 まうからでもある。

【紅葉騒音】ヤマウルシの赤、ブナの黄、トチの茶…紅葉の様々な色が一面にいっし
 ょくたに広がるのを騒音に喩えた。おしゃべりに熱中する娘たちがあげるかしまし
 さについても言う。
 「通学電車の中、紅葉騒音にはへきえきしましたよ」

【サクラ】<桜>は<暗さ>を含んでいる。夜桜という桜固有の美しさを暗示するものな
 のか、あるいは桜が国花であることに鑑みると、何か日本の本質や将来を言い当て、
 予言するものであるのか……本格的な論考をまちたい。

【腐植】土の中の動植物の遺体は微生物の働きによって分解されるが、その過程でで
 きた有機化合物。
 肥沃な土の重要な構成要素。

【信太の森】大阪府和泉市の信太山にある森。ここの女狐が人間と結婚して子をなす
 が、見破られて姿を消したと伝えられる。浄瑠璃、歌舞伎などに脚色。

【落葉】日本の美しい森林風景を作っているものに、落葉広葉樹の新緑と紅葉がある
 (市川健夫・斎藤功)。 <落葉><喰らうよ>。
【バイトパーク】ロンドンの公園。もと王室狩猟場。園内に演説広場がある。

【かんなび】神霊が鎮座する森や山。万「かんなびにひもろき立てて斎へども人の心
 はまもりあへぬもの」。 <過敏な><美男か><なびかん>。

【照葉樹林】シイ・クス・ツバキなどが代表で、その葉は革質で光沢がある。常緑広
 言葉集め星創り 二十八番 葉樹林。亜熱帯から 温帯に発達し日本文化の伝来に
 も関わりあるとされる。

【宇宙樹】『山海経』記載の扶桑の木。その枝に十個の太陽をつけているという。
 内一個がいわゆる太陽として海上にあり、他の九個は海中に没している。

【花粉工事】黄粉餅を作る作業を子供たちが言う言葉。「これおすそ分けね。きなこ
 もち、花粉工事でたんとできたの」

【サルオガセ】深山の針葉樹に着生、長く垂れ下がる。空気・水の摂取葉、自前。

【シャーウッドの森】伝説上の義賊ロビン・フッドの根城。彼は、弓を引いて悪代官
 をこらしめ貧民を救った。イギリス国民に最も愛されている人物という。

【シュヴァルツヴァルト】ドイツにある「暗黒の森」。悪魔・悪霊・魔女・妖怪の住
 む世界として紀元前から恐れられてきた。森林都市は、都市のコスモスとシュヴァ
 ルツヴァルトのカオスの稀な結合である。ビルの中に緑地を持ち込むことが長い間
 行われたが、人々の欲望はそれに留まらなかった。なにしろビルの中の自然にはカ
 オスがなかったのだ。

【バーナムの森】シェイクスピア『マクベス』登場の森。動かないはずのこの森が動
 いて(実はカモフラージュした兵隊)予言通りマクベスは戦いに破れた。

【またぎ】東北地方の山間に住み、昔ながらのしきたりで猟をする狩人。

斜光パイロット版

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斜光パイロット版 編集後記

 投稿者:資料期管理請負人  投稿日:2014年 8月25日(月)16時30分21秒
  .

          斜光パイロット版 編集後記 



 誰か初老や老人の恋愛小説を書いてください。(まだあまり注目されていませんが
元気な老人がこれから増えていけば、確固としたジャンルになると思います)。誰か
我がヒューマンドキュメントを綴ってください。誰か我が芸道とその極意を伝授して
下さい。誰か生きる信条、生きる哲学を語ってください。誰か世の中に正当に怒って
ください。誰か佐賀弁講座を開いてください。生きる意欲に満ちた、励まし、慰め、
憩いとなる作品をみんなで期待しています。
                                                      (金木犀)

斜光0号 1995
 

〔巻頭言〕 パイロット号

 投稿者:資料期管理請負人  投稿日:2014年 8月24日(日)18時14分42秒
  .

〔巻頭言〕 0号/憩いの場・工夫と企みの場  1995



 この文集は、広く同窓生に開かれています。私たちの励まし、慰め、救いの場です。

一、同窓会は貴重な共同体です。近代社会は個人を生みました。私達もかつて学び働くた
めに村や町を後にしました。私達は独りになって自由を得ましたが、代償として孤独も得
ました。人は弱く、励まし・慰め・救いを求めてヘルプを叫びますが、得られず孤独なの
です。家族は助けてくれます。職場・仲間なども助けてくれましょう。私たちの同窓会も
幾つかのそれら共同体の一つとして位置づけられます。

一、この文集は、またこれからの超高齢化社会を生きるための、楽しみの場でもあります。
私たちはいづれ、老年期に入り、体力・気力の衰えを感じる事になります。しかし私たち
はあと十年、二十年、三十年を生きなければなりません。生きるとは、まず死ぬまで生き
ることです。それから、生きるとはいきいきと生きることです。過去の思い出にひたるの
もけっこうですが、これから迎える老年期を迎え討つ気概が必要なことを感じます。そう
することによって、私たちが遮二無二働いて高度経済成長社会に貢献したように、世界で
も未曾有のこれからのわが国の高齢化社会に貢献することにもなるでしょう。「斜光」は、
その意味で高齢を生き抜くための、励まし、慰め、救い、そして楽しみの場であるばかり
でなく、工夫、企みの場としても位置づけられます。

一、テーマは自由です。随想、評論、小説、紀行、日記、詩、書簡、論文、実録、感想、
なんでもかまいません。多くの方の投稿を歓迎します。

一、今号はテスト版、試みとしてパイロット版として出版したものです。
?

73

 

巻頭言・読者の声

 投稿者:資料期管理請負人  投稿日:2014年 6月22日(日)17時36分23秒
編集済
  .

.

                  巻頭言・読者の声





1時間45分もかかって・・・・・。 スイート プラム和  2003/12/28 落書き帳

 MB会の前日に入力して、今日のご対面。8日間に調べてみたら、何と34名のアクセスがあっ
て、斜光諸氏の自己表現欲というか自己表示欲(好い意味での・・)のすごさに心から脱帽!
(中略)
 新聞の投書にも年賀状のことが必ず載る。還暦を超えると体力・気力の個人差がいよよ拡がるの
だろう。私は、ウエイトは大だが体力・気力は小、なのかも知れない。すぐ疲れてしまうから。
 MBもそう。   別件。らくがき帳の巻頭言には、常々強い共感を抱いている。
20数年も共に住んでいるのに、近所の人々との交流はほんとに稀薄である。年の瀬、年頭の華や
ぎはここにはない。静かで良いのかも知れないが、心の暖かみを実感できないのは寂しく孤独に通
じる。斜光諸氏との交流では孤独がなかった。来年もよろしくね。




窓辺にて-初春 Tea Pot   2004/1/4  落書き帳

スイートプラム 和さんの疑問に答えて
このホームページのトップの名文は、「斜光」0号(パイロット版)の巻頭言であります。
そのとき「斜光」がその後何号まで続くかどうか誰も判らないなか、我々のこれからの人生を見事
に示唆した格調高い文をもってしたのは 北 勲氏であります。




同人・斜行・創刊・『巻頭言』の紹介 M   2011/3/4  万華鏡

『巻頭言』
この文集は、広く同窓生に開かれています。私たちの励まし、慰め、救いの場です。
1.同窓会は貴重な共同体です。近代社会は個人を生みました。私たちもかつて学び、
働くために村や  町を後にしました。私たちは独りになって自由を得ましたが、代償と
して孤独も得ました。人は弱  く、励まし・慰め・救いを求めてヘルプを叫びますが、
得られず孤独なのです。家族は助けてくれ  ます。職場・仲間なども助けてくれましょ
う。私たちの同窓会も幾つかのそれら共同体の一つとし  て位置づけられます。

1.この文集は、またこれからの超高齢化社会を生きるための、楽しみの場でもありま
す。私たちはい  づれ、老年期に入り、体力、気力の衰えを感じることになります。し
かし、私たちはあと十年、二  十年、三十年を生きなければなりません。生きるとは、
まず死ぬまで生きることです。それから、  生きるとはいきいきと生きることです。過
去の思い出にひたるのもけっこうですが、これから迎え  る老年期を迎え討つ気概が必
要なことを感じます。そうすることによって、私たちが遮二無二働い  て高度経済成長
社会に貢献したように、世界でも未曾有のこれからのわが国の高齢化社会に貢献すること
にもなるでしょう。「斜行(斜光)」は、その意味で高齢を生き抜くための、励まし、慰
め、救い、そして楽しみの場であるはずばかりでなく工夫、企みの場としても位置づけら
れます。

1.テーマは自由です。随想、評論、小説、紀行、日記、詩、書簡、論文、実録、感想、
なんでも構い  ません。多くの方の投稿を歓迎します。

1.今号はテスト版、試みとしてパイロット版として出版したものです。

・・・・・とありました。
文言の詳細はともかくとして、呼びかけをされ合った方々の意気込み、気持ちが伝わっ
てきます。
ちなみに、17名の方々のお名前と投稿文があります。
発効日は、平成7年11月1日、となっています。
初心を見直すのも、悪くはありません。



創刊0号の巻頭言、同感です。 nori   2011/3/5  万華鏡

私も創刊0号の「斜行」から 15号まで全て持っております。
1995年11月1日に発行された創刊0号は本の厚さ4ミリでした。投稿者は17名。
題字は中溝芳子さん、装画は荘島二郎さん、墨色の単色で ポピーと蝶の絵です。
私も「巻頭言」には感動しました。

翌年平成8年に発行された同人「斜光」創刊号(この号から斜光と変わったのですね)。
本の厚みは約8ミリ。投稿者は32名。重くなって来ました。
題字は中溝芳子さん、装画は真崎太仁子さん。

平成9年  第2号発行。装画は川本達也さん。約9ミリ位の厚み。投稿者は34名。
平成10年 第3号発行。装画は井手元子さん。本も厚くなりました。投稿者は39名。
平成11年 第4号の装画は辻 孝宣さん。お好きなヨットの絵です。投稿者 37名。
題字は全て中溝芳子さんですが、斜光の字も号によって変わっています。

表紙や中の挿絵を飾って下さるアーティストを列挙してみますと
5号は竹下節子さんの万里の長城。  6号は服部宏一郎さん  7号は岡留裕子さん。
8号は中島勝彦さん。   9号は井手登志郎さん。  10号は荘島二郎さん。
11号は平方和義さん(二紀展で原画を拝見しています)。  12号は桜井利英さん
(先日の初の個展は大盛況でしたね)。  13号は秋月英賢さん。 14号は中溝芳子
さんの書画(字も芸術 と感じました)。  15号はこの方が居られなかったらこれほ
どの素晴しい装丁は考えられない、アーティスト 近藤 勝さん(ウ・ドンコさん)です。
どの号も本当に素晴しく、アーティスト揃いに吃驚しています。

忙しかった年も有って、よく読めていない号も多いので、Mさんを見習って時間が出来
たら、ゆっくりと熟読したいと思っています。




『斜光・・・読んでいますか・・・?』(2)」  M   2011/10/23 万華鏡

『斜光』・『巻頭言』の内容・紹介の続きです。

『第 7号』
長梅雨を恨み、束の間の夕景に安堵します。レース鳩を放てば、帰らない迷い鳩に、ま
た憂いを感じます。遠くの山肌に目を配ったり、夕闇迫る中を走って行く電車の明かりを
見送り、他愛なく、詩などを書いたりします。
人は、こんなことをして、営々と、命を繋いでいる、と語っています。

『第 8号』
十億年後の地球を想定して、歌を詠まれたりしています。
≪無限≫というテーマに向かって、≪無限のすごろく≫のサイコロを振ってみたりしてい
ます。
『第6号』の『巻頭言』でも、似たような話題があったように思います。長い宇宙の中で
≪生≫を受けたことの神秘や、自らの置き所を考え、語られているのでしょうか。
凡人にとっては、難解過ぎます。

『第 9号』
≪おはなをかざる みんないいこ なかよしこよし みんないいこ≫
ある時、たまたま図書館で、これらが載った教科書に出会ったそうです。私たちが最初に
手にした教科書・≪こくご一≫、ということです。
かつては、≪ハタ≫≪サクラ≫≪アサヒ≫など、当時の国家の象徴的なもののカタカナ表
記の国語読本から、戦後民主主義の≪人間≫≪言語≫≪社会≫の象徴だったと紹介され、
この教科書を使用することが出来た私たちは、誇りに思っていいと、記されています。

『第10号』
銀河系と呼ばれる中の億を越えるといわれる惑星の数を考えれば、地球のような惑星は
存在するかもしれない。しかもそのぼう大な宇宙が始まって、150億年という永遠とも
思える時間を考えた時でさえ自分の命というものを捜そうとしても、二つとはない・・・。
そんなことを考えたら、≪日々の貧しさ≫≪自分の劣弱性≫≪過去になめた辛酸≫≪体力
の衰え≫、そうした諸々のことなどに、頓着などしてはいられない。
今、自分が生きているということは、何んと幸せなことか!
生きている喜びを噛み締め、一期一会を謳歌しようではないかと、述べられています。




終止符を打った「無名」  読者   2011/10/28  万華鏡

終止符を打つのも大変な決断だっただろう。基点が75歳。
そこで「斜光」を考えた。やはり加齢とともに終止符を打つときがくるのかと。この万華
鏡もどうなるのかと。
75歳も80歳もへのカッパなのか。作品を提供する人があっての同窓誌だが、それを運
営する方々のご苦労は並々のものではないだろう。みな加齢が待っている。

旅人というお方は斜光の激愛読者のようで、過去の作品の紹介と巻頭言に淡々と触れて
いる。熱意は並ならぬもの、16冊を読み返しまとめるのは大変なご努力かと想像する。
読み返して、本人もみなも、斜光の良さを引き起こしたかに違いない。斜光、どういう終
わり方、繋ぎ方を望んでおられるのだろう。ご自分でなにか別な場所を作り上げるのだろ
うか。「無名」終止符にかかわる投稿を読んでそんなことを思った。

11期だけで無理なく終わってもよし、別な形で続けるのもよし、とにかく前に向かっ
て活動し続ける11期だと思っている。「無名」の有終の美、同じくそう先のことではな
い。だが100歳まで続いて欲しい。これは読者の勝手な思いだ。

※11期でもないおまえから、あれこれ言われる筋合いはない。といわれそうですですが、
自由に制限なく投稿できるこの万華鏡は私はもちろん、みなさんにとって大切な場所です。

57

 

言葉集め星創り 参拾壱番〈神秘相撲〉

 投稿者:資料期管理請負人  投稿日:2014年 3月 5日(水)23時52分27秒
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     言葉集め星創り 参拾壱番〈神秘相撲〉 2002 7号




                   ○
 神秘 解(げ)せない 無限 金縛り 海 アニミズム 祈る タブー超自然 忘
我 稲光 不思議グランドキャニオン 光 幻聴 精霊 被造物感人魂 いのち 宇
宙 森羅万象 梵我一如 聖 日食 乗り移る 闇非合理死 秘密 深海底 洞窟
魂 お面 ミクロ 存命 ヒマラヤ 巨怪 富士山 噴火 産まれる 銀河 霧 天
才 おののく 奇跡 ヌミノーゼ 潜水 怪しい 手品 新種 高次元 オルガスム
ス 偶然 雲 祭り 霊界交通 仙人 神さぶ 憑きもの 峡谷 テレパシー 謎
唐傘の一本足 出産 恐ろしい 大自然 オオイヌノフグリ 怪奇 円 自然数 生
きる 羽化 あらたふと畏怖不介理 森林 未来予知 瑠璃池 氷河 清める 幽霊
ニルヴァーナ 山 自然法爾(じねんほうに) 解脱(げだつ) 神々しい 彗星
満天の星 オパール 第三回旋 隠れる 流星 保護色 神 オーラ 除夜の鐘 ま
りも 生死 夜 月光 不気味 狂う幼生 クジラの生態 カオス 死の谷 蛍 超
伝導 ミステリー 蝋燭能

                   ○
 相撲 勇み足 力水 支度部屋 付け人 懸賞金 中入り 二字口 塩 手刀を切
る 力 根性 江戸前 締込 腰くだけ 蹲踞(そんきょ) 股割り 千秋楽 ぶつ
かり稽占 土がつく 若乃花幹士 双葉山 大鵬 うっちゃり 伸脚 すり足 残っ
た残った アンコ 野見宿禰(のみのすくね) 春場所 土俵入り ゲンなおし 雲
龍型 一人相撲 序の口 突っ張り 三役 全勝 砂かぶり 綱とり カド番 花道
技 番付 相四つ 勘亭流 仕切る 立ち会い 出足 や ○ ● おっつけ はず
押し 横綱 かちあげ 四股かばい手 幕内 禁じ手 十五番 のど輪 死体 塵を
切る 取り直し 水入り 土俵 寄り切り 物言い 軍配 指し違い 行司 ぶちか
ます 金星 懐深い黒星 しこ名 結びの一番 大銀杏変わり身 北の湖 ちょんま
げ 鉄砲 押し出し しょっきり 明荷 ちゃんこ鍋 脱臼 もろ差し 日本相撲協
会 徳俵 かわいがる 小結やぐら太鼓 国技館 黒房 土俵を割る 床山 タニマ
チ 相撲甚句 休場 ごっつぁん 力士 上手投げ 大関 花相撲


                  ○○
 支度部屋の彗星 羽化力士 月光な死体 高次元相撲 大鵬霧 ヒマラヤ場所 ア
ニミズム横綱 超伝導相撲 グランドキャニオン丁髷(ちょんまげ) 死の谷の一人
相撲 カオス相撲 双葉山のオーラ 流星伸脚 彗星締込 オパール力士 彗星いな
し ニルヴァーナ場所 幽霊の跡鋸 幽霊の明け荷 氷河ちょんまげ 氷河寄り 羽
化相撲 怪奇明け荷 怪奇ちゃんこ鍋 流星相撲 霊界交通するやぐら太鼓 偶然場
所 雲の勘亭流銀河相撲 光ちょんまげ 銀河の明け荷 噴火相撲 噴火ちょんまげ
 ミクロ相撲 お面力士 仙人力士 洞窟場所 深海底力士 隠れる力士 死と十五
番 オルガスムス相撲 聖力士 宇宙土俵 命めくちょんまげ 人魂相撲 人魂のち
ょんまげ 禁じ手稲光 忘我番付 超自然ゲンなおし 海のぶつかり稽古 無限締め
 神秘相撲 宇宙相撲 神相撲 出産力士 保護色相撲 唐傘の一本足の突っ張り
テレパシー相撲富士山場所 潜水あん ま 荒れ清め 存命の結びの一番 江戸前宇
宙 宇宙荒れ 幻聴行司 タブー荒れ 神の土俵入り 狂い相撲



                 ○○○
 力士は謎です。 黒房は幽霊です。 軍配が神々しい。 横綱は羽化する。 千秋
楽は峡谷です。 存命は相撲である。 生死は相撲である。 夜がはず押しする。
自然数へ突き落す。 カオスがくいさがる。 物言いを瑠璃池する。 野見宿禰は流
星である。 江戸前は深海底である。 結びの一番は彗星です。 タニマチは満天の
星です。 水入りが入るほど生きる。 相撲界は番付が人を作る。 しこ名は自然法
爾である。 巻きかえに来たら前に出ろ。 いなすことは隠れることだ。 生きるこ
とは荒れることです。 銀河相撲には流星締込をする。 アニミズム横綱はお面相撲
を好む。 支度部屋はグランドキャニオンです。噴火丁髷は、絶えず火柱をあげてい
る。 相撲の極意は一に押し、二に押し、三に押し。 相撲Wは糾かいことにこだわ
らない江戸前の気風。 フランス大統領シラクさんは相撲を「力と力がぶつかりあう
美しい競技」と感動した。 グランドキャニオン丁髭は、古生代から二十一世紀の現
在に至るまで、地質時代の変化を見せる。


                ○○○○
 仕切って立ち上がるなりいきなり突っ張りだ。相撲(あいう)つどころではない。
激しさは相手を三つに割った。原子核が後楽園球場の真中にあるピンポン玉なら、電
子はその観客席を回っている。この空間へ深従い、原子核どうしがぶつかり合うのを
観る。
 …すなわち超伝導相撲だ。浮いている身から、相F力士を7く七俵に付けた方が勝
ち。(雲蹴立ち合いに潜られて居反りで落されたが、残しながら一瞬の隙に地獄怒を
巻き込み/天の川の鍵を開け、のし掛かってそのまま寄り落しを決めた。
 、と見えてヒマラヤ相撲。インド大陸とユーラシア大陸とが胸を合せてのがっぷり
四つから一歩も引かぬ押相撲。全く動かないが、力の龍っていること/蛹の音楽は、
両者じりじり迫上がっていることからも分る。ご覧の神々もここぞと力む。
 と、いつの間にか人が人を互いに悠然と突き抜けている。銀河相撲だ。二つの銀河
がぶつかり、離れる。ダンスをするように、互いに手と手/シリウスのかかった雑巾
を、引き合っている。突き抜けた方が勝ち。勝負には悠久の時が流れる。


                   ●
【月光な死体】(月がとっても青いから、と唄われた月光は、太陽の明るさの四十六
万五千分のI。それでも地面には木の影が写り、砂浜は明るい。満月の夜は月光な死
体どころか生命に満ちている。花や木々の香、土の匂いがたちこめ、場所はパワーや
エネルギーを発散する(写真家・石川賢治)。日本書紀・神代下は言う[芦原中国
(あしはらのなかつくに)は、磐根(いわね)、木株(このもと)、草葉(くさのか
きは)も、猶(なお)能く言語(ものい)ふ。夜は□火の若(もころ)に喧響(おと
な)ひ、昼は五月蝿如(さばえな)す沸き騰(あが)る。]
【オパール力士】珪酸粒子の回折で光を受けて赤に青に黄に色を遊ばせるオパール。

  時満ちて紅染まる出島よりなほ息をのむ虹湧く肌

 しかしオパールは壊れやすい。力士がぶつかれば粉々に。それがまた人気に。

【羽化相撲】(呼び出しに応じて、クチクラを破って小さな人が出てきました。透明
な干からびた羽が延びます。青く色づいてみるみる腕となります。組打はその途中か
らもう始まっています。体液が間に合わずいま、ア、腕がもげました。…

【流星相撲】(名古屋場所の後、獅子座流星群を見て)リュウセイ、アレハ スモウ
デ ナゲラレテ イルノデス アカ アオ キ トリドリノ イロデ キレイデスト
東京・小学一年・小田舜士

【光ちょんまげ】光ちょんまげは髭が炭火のように光っている。光は人の好むところ
で、丁髭ファフンヨンに火が付いた。超伝導ちょんまげは、髭が頭から蝶のように浮
き上がっている。グランドキャニオン丁髭は、古生代から二十一世紀の現在に至るま
で、地質時代が顕わである。噴火ちょんまげは絶えず火柱をあげる。噴煙や噴火音を
伴うので、うとむ向きもある。人魂ちょんまげは、男女を問わずオタク系の髭だ。人
魂が青白く燃えていて見た人はたいていぞっとする。
【自然数へ突き落とす】アリストテレス(I。2。3/……自然数はどこまで行って
もあるよ。自然数は通過できない。-遙かな東洋の一凡人(それにしても、どこまで
あるのだろう、と思わざるを得ない。自然数は地獄/混沌の襞。ここへ突き落されれ
ば、抜け出せないかと焦ってもがくよ、きっと。

【保護色相撲】コブシメは烏賊の一種で、保護色として瞬時に体色を替える。体の真
ん中から右が黒、左が白だってある。負けた力士が歯ぎしりして相手を呪った、

  コブシメや土になりきる色変わり

【〈生死〉は〈精子〉の〈至誠〉!】〈犯す〉は〈雄か〉〈カオス〉! お〈護り〉
の〈まりも〉! 〈保護色〉〈ごく初歩〉! 〈不意〉の〈畏怖〉!

                   ●
【冨士山場所】力士一力山は身を清めた子供。口に半紙を挟み、四角いL俵には榊が
立てられている。神々が集まってこられ、身/動脈ピアノが引き締まる。「やあ」
「とう」と、富士の神と一二番勝負。神は姿が見えないので、子供の独り相撲。一力
山は初め負け次ぎに勝ち三番目に負ける。今年の天下泰平と五穀豊穣を願う。

【垂仁天皇七年七月七日一則ち当麻蹶速(たきまのくゑはや)と野見宿禰(のみのす
くね)と角力(すまひと)らしむ。二人相対(あひむか)ひて立つ。各(おのおの)
足を挙げて相蹶(ふ)む。則ち当麻蹴速が脇(かたはら)骨を蹶み折(さ)く。亦其
の腰を踏み折(くじ)きて殺しつ。(「日本書紀」)

【神に近い】体重では小錦八十吉二八五㎏。ちなみに太股は約九〇㌢腕周り六〇㌢。
のっぽでは江戸時代の生月鯨太左衛門(いけつきげいたさえもん)二三五㌢。雷電は
引いている荷馬を持ち上げた。日本酒なら四升飲む北の湖。一度に海老のてんぷら一
三〇本食べた柏戸。

【若乃花幹士】苦労人/おむすびのような笑顔。家業たびたび傾き、長男として親兄
弟を養う。大事な一番を前にして愛息を失ったり、病魔に倒れたり悲運多き人生。し
かし第四十五代横綱に。二十四連勝も。栃錦との栃若時代を築く。倒れかかっている
相手を剥ぎ起してひっくり返すような、豪快な大技「呼戻」が身上。「心臓がどこに
ある」猛稽古の賜。人呼んで「土俵の鬼」/メロディー筋肉。

【や ○ ●】「栃錦は、ある時、初日から七連敗した『来場所はがんばる』とタニ
マチに謝ったところ、『まだ八日間もあるのに、なぜ今場所がんばらないのか』と言
われて発憤、八日目から八連勝した。当時私は失業中だったが、彼の根性に闘志がわ
き、足を棒にして仕事を探しまわり、やっと就職した。それ以降も、勤めてい
た会社の社長が自殺したり、妻を亡くしたりで何度かドン底を体験したが、その度に
栃錦の根性に励まされた」(六十八歳 某)

【相撲隠語】「馬力をかけ(酒を飲み)に行かへんか」「俺はおてこ(一文なし)ぼ。
お米(金)がじぇんじぇんなか(ぜんぜんない)」「わてがおごりまんがな」「ほん
にあさんななまくら四つ(甘辛両刀使い)けんね」「フフ、帰りには首投げへ(H)
行こう」「悪うなかばってん、あさんにはあっぱがおるじやろうところへ」「鹿をか
ま(しらんふり)すさ」「ハーたろ(ばかだね)」

【しこ名】「い」と書いて、読みは「かながしら」。傑作は他に明治の代に「文明開
化」「膃肭臍(おっとせい)市作」「凸凹太吉」「自転車早吉」「寒玉子為三郎」な
ど。

 チョモランマひいき相撲に力みたる

【相撲甚句】(当地興行も今日限り/ヨー アードスコイ ドスコイ/アー 勧進元
や世話人衆ご見物なる皆様よ ハイ/いろいろお世話になりました お名残おしうは
さうらへど ハイ/今はお別れせにゃならぬ/われわれ発ったるその後は お家繁盛
町繁盛 ハイ/悪い病気にかからぬよう蔭からお祈りいたします ハイ/これからわ
れわれ一行も/しばらく地方を巡業し ハレの場所に出世して ハイ/またのご縁が
あったなら 再び当地へ参ります ハイ/そのときはこれに勝りしご贔屓を どうか
ひとへにヨーホホイ ハイ/アーアー願いますよ/アー ドスコイ ドスコイ(某書
より)


 

巻頭言・読者の声

 投稿者:資料期管理請負人  投稿日:2014年 3月 5日(水)06時36分27秒
編集済
  .

           巻頭言・読者の声



1時間45分もかかって・・・・・。 スイート プラム和  2003/12/28 落書き帳
 MB会の前日に入力して、今日のご対面。8日間に調べてみたら、何と34名のアクセスがあっ
て、斜光諸氏の自己表現欲というか自己表示欲(好い意味での・・)のすごさに心から脱帽!
(中略)
 新聞の投書にも年賀状のことが必ず載る。還暦を超えると体力・気力の個人差がいよよ拡がるの
だろう。私は、ウエイトは大だが体力・気力は小、なのかも知れない。すぐ疲れてしまうから。
 MBもそう。   別件。らくがき帳の巻頭言には、常々強い共感を抱いている。
20数年も共に住んでいるのに、近所の人々との交流はほんとに稀薄である。年の瀬、年頭の華や
ぎはここにはない。静かで良いのかも知れないが、心の暖かみを実感できないのは寂しく孤独に通
じる。斜光諸氏との交流では孤独がなかった。来年もよろしくね。



窓辺にて-初春 Tea Pot  2004/1/4  落書き帳
スイートプラム 和さんの疑問に答えて
このホームページのトップの名文は、「斜光」0号(パイロット版)の巻頭言であります。
そのとき「斜光」がその後何号まで続くかどうか誰も判らないなか、我々のこれからの人生を見事

に示唆した格調い文をもってしたのは 北 勲氏であります。



同人・斜行・創刊・『巻頭言』の紹介 M  2011/3/4  万華鏡
『巻頭言』
この文集は、広く同窓生に開かれています。私たちの励まし、慰め、救いの場です。
1.同窓会は貴重な共同体です。近代社会は個人を生みました。私たちもかつて学び、
働くために村や  町を後にしました。私たちは独りになって自由を得ましたが、代償と
して孤独も得ました。人は弱  く、励まし・慰め・救いを求めてヘルプを叫びますが、
得られず孤独なのです。家族は助けてくれ  ます。職場・仲間なども助けてくれましょ
う。私たちの同窓会も幾つかのそれら共同体の一つとし  て位置づけられます。

1.この文集は、またこれからの超高齢化社会を生きるための、楽しみの場でもありま
す。私たちはい  づれ、老年期に入り、体力、気力の衰えを感じることになります。し
かし、私たちはあと十年、二  十年、三十年を生きなければなりません。生きるとは、
まず死ぬまで生きることです。それから、  生きるとはいきいきと生きることです。過
去の思い出にひたるのもけっこうですが、これから迎え  る老年期を迎え討つ気概が必
要なことを感じます。そうすることによって、私たちが遮二無二働い  て高度経済成長
社会に貢献したように、世界でも未曾有のこれからのわが国の高齢化社会に貢献すること
にもなるでしょう。「斜行(斜光)」は、その意味で高齢を生き抜くための、励まし、慰
め、救い、そして楽しみの場であるはずばかりでなく工夫、企みの場としても位置づけら
れます。

1.テーマは自由です。随想、評論、小説、紀行、日記、詩、書簡、論文、実録、感想、
なんでも構い  ません。多くの方の投稿を歓迎します。

1.今号はテスト版、試みとしてパイロット版として出版したものです。

・・・・・とありました。
文言の詳細はともかくとして、呼びかけをされ合った方々の意気込み、気持ちが伝わっ
てきます。
ちなみに、17名の方々のお名前と投稿文があります。
発効日は、平成7年11月1日、となっています。
初心を見直すのも、悪くはありません。



創刊0号の巻頭言、同感です。  nori  2011/3/5  万華鏡
私も創刊0号の「斜行」から 15号まで全て持っております。
1995年11月1日に発行された創刊0号は本の厚さ4ミリでした。投稿者は17名。
題字は中溝芳子さん、装画は荘島二郎さん、墨色の単色で ポピーと蝶の絵です。
私も「巻頭言」には感動しました。

翌年平成8年に発行された同人「斜光」創刊号(この号から斜光と変わったのですね)。
本の厚みは約8ミリ。投稿者は32名。重くなって来ました。
題字は中溝芳子さん、装画は真崎太仁子さん。

平成9年  第2号発行。装画は川本達也さん。約9ミリ位の厚み。投稿者は34名。
平成10年 第3号発行。装画は井手元子さん。本も厚くなりました。投稿者は39名。
平成11年 第4号の装画は辻 孝宣さん。お好きなヨットの絵です。投稿者 37名。
題字は全て中溝芳子さんですが、斜光の字も号によって変わっています。

表紙や中の挿絵を飾って下さるアーティストを列挙してみますと
5号は竹下節子さんの万里の長城。  6号は服部宏一郎さん  7号は岡留裕子さん。
8号は中島勝彦さん。   9号は井手登志郎さん。  10号は荘島二郎さん。
11号は平方和義さん(二紀展で原画を拝見しています)。  12号は桜井利英さん
(先日の初の個展は大盛況でしたね)。  13号は秋月英賢さん。 14号は中溝芳子
さんの書画(字も芸術 と感じました)。  15号はこの方が居られなかったらこれほ
どの素晴しい装丁は考えられない、アーティスト 近藤 勝さん(ウ・ドンコさん)です。
どの号も本当に素晴しく、アーティスト揃いに吃驚しています。

忙しかった年も有って、よく読めていない号も多いので、Mさんを見習って時間が出来
たら、ゆっくりと熟読したいと思っています。



『斜光・・・読んでいますか・・・?』(2)」  M  2011/10/23 万華鏡
『斜光』・『巻頭言』の内容・紹介の続きです。

『第 7号』
長梅雨を恨み、束の間の夕景に安堵します。レース鳩を放てば、帰らない迷い鳩に、ま
た憂いを感じます。遠くの山肌に目を配ったり、夕闇迫る中を走って行く電車の明かりを
見送り、他愛なく、詩などを書いたりします。
人は、こんなことをして、営々と、命を繋いでいる、と語っています。

『第 8号』
十億年後の地球を想定して、歌を詠まれたりしています。
≪無限≫というテーマに向かって、≪無限のすごろく≫のサイコロを振ってみたりしてい
ます。
『第6号』の『巻頭言』でも、似たような話題があったように思います。長い宇宙の中で
≪生≫を受けたことの神秘や、自らの置き所を考え、語られているのでしょうか。
凡人にとっては、難解過ぎます。

『第 9号』
≪おはなをかざる みんないいこ なかよしこよし みんないいこ≫
ある時、たまたま図書館で、これらが載った教科書に出会ったそうです。私たちが最初に
手にした教科書・≪こくご一≫、ということです。
かつては、≪ハタ≫≪サクラ≫≪アサヒ≫など、当時の国家の象徴的なもののカタカナ表
記の国語読本から、戦後民主主義の≪人間≫≪言語≫≪社会≫の象徴だったと紹介され、
この教科書を使用することが出来た私たちは、誇りに思っていいと、記されています。

『第10号』
銀河系と呼ばれる中の億を越えるといわれる惑星の数を考えれば、地球のような惑星は
存在するかもしれない。しかもそのぼう大な宇宙が始まって、150億年という永遠とも
思える時間を考えた時でさえ自分の命というものを捜そうとしても、二つとはない・・・。
そんなことを考えたら、≪日々の貧しさ≫≪自分の劣弱性≫≪過去になめた辛酸≫≪体力
の衰え≫、そうした諸々のことなどに、頓着などしてはいられない。
今、自分が生きているということは、何んと幸せなことか!
生きている喜びを噛み締め、一期一会を謳歌しようではないかと、述べられています。



終止符を打った「無名」  読者  2011/10/28  万華鏡
終止符を打つのも大変な決断だっただろう。基点が75歳。
そこで「斜光」を考えた。やはり加齢とともに終止符を打つときがくるのかと。この万華
鏡もどうなるのかと。
75歳も80歳もへのカッパなのか。作品を提供する人があっての同窓誌だが、それを運
営する方々のご苦労は並々のものではないだろう。みな加齢が待っている。

旅人というお方は斜光の激愛読者のようで、過去の作品の紹介と巻頭言に淡々と触れて
いる。熱意は並ならぬもの、16冊を読み返しまとめるのは大変なご努力かと想像する。
読み返して、本人もみなも、斜光の良さを引き起こしたかに違いない。斜光、どういう終
わり方、繋ぎ方を望んでおられるのだろう。ご自分でなにか別な場所を作り上げるのだろ
うか。「無名」終止符にかかわる投稿を読んでそんなことを思った。

11期だけで無理なく終わってもよし、別な形で続けるのもよし、とにかく前に向かっ
て活動し続ける11期だと思っている。「無名」の有終の美、同じくそう先のことではな
い。だが100歳まで続いて欲しい。これは読者の勝手な思いだ。

※11期でもないおまえから、あれこれ言われる筋合いはない。といわれそうですですが、
自由に制限なく投稿できるこの万華鏡は私はもちろん、みなさんにとって大切な場所です。



12

 

言葉集め星創り 弐拾七番<はにかむ野生>

 投稿者:資料期管理請負人  投稿日:2014年 3月 5日(水)05時02分47秒
編集済
  .


  言葉集め星創り 弐拾七番<はにかむ野生> 1997 2号


                   ○
 しもやけ 足首 火 はにかむ 唐芥子 地震 温める 出世 美 感動 石 塞
ぐ 黄色 葱 休憩 酷い たこ 無精 宝 渇く 糖尿 境 三日月 神棚 夢
崩れる 明り バイオリン 軽蔑 売る 男 居眠り 上着 うどん 飯 回る 民
主主義 細い 軒 吐く 担保 いっぱい 極楽 とかす 昼 狩り 裏口 珍しい
畳む 天気 うきうき 脱 おべっか 値段 役立つ 招く 兵隊 たわし 識 と
げ 削る 外国人 恐ろしい 鎌 ごまかす 三角 気持 におい 天 大人 裂く
収穫 ハンカチ 癖 予定  あめんぼう 刈る 化石 もののあわれ 雫 カメラ
運命 なじむ 傷 石鹸 がっかり 学者 あだ名 おむつ  繕う すだれ 凪ぎ
裸 けやき 毎日 なる 海神 インチキ 裁く 隣 盲人 川柳 厳しい 無理
締まる 霜 中和 かぶる 弟子 急須 風邪 拾う 縄 せんべい 豊作 ゲーム
逆らう 障子 自慢 麓 めだか 伸びる 所帯 おこわ 爪 くすぐる 面積 さ
ば 丈 体裁 にじむ 通夜 芝居 虫干し


                   ○
 増える 腕 収入 東京 止める 汗 丸い どんぶり 俳句 編む 中国 くし
ゃみ 夫 難儀 働き者 裁縫 お手玉 割る 細胞 運 ぶらんこ 涼しい 地方
ねだる 瓶  ガラス 剃刀 乗せる ござ 布 感心 いぼ 酔っ払い 筆 縫う
四月 鶴 稲光 いつも 研ぐ 歳暮 鯉 夕焼け てこ 道 与える 一匹 忙し
い お悔やみ 地蔵 雨具 消える 約束 素朴 夜 重箱 紋付 すね 櫛 する
郷里 性欲 足  産む すばらしい 保険 ひしゃく 雀 流行る 理論 グラム
税金 しぼむ 勉強 よそいき 下手 酢 許嫁  神さぶ 芥子 綿 暑い 方角
煮る ひぱり 偶然 窓 結びの神 港 溶ける 米  デパート 切浮 鮎 家族
支度 美しい 民法 剥ける 糠味噌 末 金槌 濡れる 飢饉 正しい 野性 掻
く 帽子 僧侶 碁 こんにちは  減る 入口 桧 文句 鉄 倒す 曖昧 足跡
嫌い 敷居 習う 堕落 皮膚  寺 満足 胴 縁側 埋まる 銀行 郊外 握る
ギター 鯛 交通 危ない たらい 駅 はめる


                  ○○
 はにかむ野性 宝いぼ ぷらんこのような予定 僧侶のおべっか 膿んだ家族 神
棚が溶ける 三日月の足跡 糠味噌に漬かった三日月 稲光刈り 民主主義どんぶり
ぶらんこ中和 中和満足 俳句の虫干し 民法の虫干し 性欲の虫干し 役立つ飢饉
葱のようなガラス  鮎葱 鉄めだか めだかグラム くしゃみ傷 バイオリン細胞
明りいぼ お手玉明り くしゃみ崩れ ヶヤキのような性欲 樺な東京 悸鯛 火の
堕落 火の切手 極楽堕落 繕った稲光 いぼのような気持ち  糠味噌の気持ちガ
ラス担保 細美しい  地震の酢 唐芥子のような性欲 グラムで量る夢 夢細 胞
夢支度 夕焼け吐き 天の細胞 収穫飢饉 におい稲光 くしゃみで削る 稲光で削
る 満足とげ たわしお手玉 ガラス飯  天気な収入 天気細胞 ぶらんこの弟子
石皮膚 極楽運 蛸帽子 文句蛸 運命を煮る 軽蔑理論 偶然美 支度美 出世く
しゃみ 川柳な酔っ払い ギター川柳 海神のお手玉 紋付おむつ おむつした結び
の神 がっかり理論 切手の化石 くしゃみの化石


                  ○○○
 性欲を畳む。 膿は美しい。 天は消える。 偶然が樺する。 中国が欅する。
理論は火です。 気持ちが暑い。 難儀を鎌する。 地震は正しい。 三日月は鮎で
す。 東京は糖尿です。 偶然は宝である。 夜は上着である。 凪ぎのように丸い。
 性欲が障子に映る。 火のように神さぶ。 極楽は四月である。 刀のようににじ
む。 所帯は細胞である。 男は夕焼けである。 稲光に癖をつける。 野性はゲー
ムである。 夕焼けは中和である。 結びの神は不精です。 温めることは美しい。
芝居のように美しい。 鯛の上着を借りよう。 四月の丈が伸びてきた。 はにかむ
ことは美しい。 飢饉をバイオリンする。 居眠りのように正しい。 女神のエステ
は稲光で削る。 火の切手を貼って軽蔑理論を送った。蛸帽子をかぶった川柳な酔っ
ぱらい。糠味噌に浸かった三日月は樺鯛を呼んだ。 おむつした結びの神が夕焼けを
吐き出した。 ぶらんこのような予定は忽ちくしゃみ崩れをした。 くしゃみの化石
の中からバイオリン細胞が検出された。


                 ○○○○
 洋品屋の前へさしかかった。かわいいガニメデがいる。人の像をした美しい青い地
球はてもなく体が固くなった。顔がぽっとほてる。と、やにわに「地震だ」、家々か
ら人が飛び出す。歩いている彼さえちょっとよろめいた。迷惑がまた来てくれた。
 はにかむと地震を起こす。抑えようとしても出てくる。「裸」を恥じるとすぐさま、
物置を動かす程度の地震が続いた。それが最初だった。人の像をした美しい青い地球
はもともとその言葉を持ち合わせなかった。いわぱいつも素裸だったから。
「あなたのその青い肌は海なの? 緑や赤は陸なの? そう? じゃ、石が皮膚なの
ね。石もじつにしなやかなのね。白い刷毛ではいたようなのは雲なの?」。当のガニ
メデは人前でもくったくがない。人の像をした美しい青い地球は顔を赤らめた。
 もう遅かった。今度はとてつもなく大きな地震が起こった。潮干狩の人が驚いた。
ごきぷりが騒いだ。河童が肝を潰した。ガニメデは? 人の像をした美しい青い地球
にすがりつく。すると彼はあわてふためきその野生はいよいよ野放しになる。


                   ●
【はにかむ】「はにかむ」はかつて美徳であった。はにかむ姿を方言に探ってみたい。
 「芋碾(いもひ)キでお客があっても出て来ん」(島根)。「臆セル」(山梨)。
 「あの 娘は内気のせいか、人様にオメ(怖)てこまりますはなも」(仙台)。
 「気ノ毒ガル」(大分)。「人の前へ出たさいのシケて物も言えん」(富山)。
 「ソバエル子だ」(埼玉)。「歯切り噛ム」(愛媛)。「ハジカム(恥)」(仙台)。
 「見辛ガル」(神奈川)。「メンドシガル(面倒)」(奈良)。
 「よーシルル嫁じゃ」(大分)。「あの娘さんは、話し掛けてもヨレてろくろく返
 事もわからざっ」(高知)。「この子あんた見るとカメル」(福島)。「ガナズー
 (やどかり;自分の家に引きこもってぽかりいる)」。
【はにかむ野生】はなかむ野生、はんにぇくわむ野生
【明り】川明り、星明り、花明りが美しい。
【うどん】「うどんのような保険」は親しみやすい。「うどんのような酔っぱらい」
 はくねくねしている。「うどんのような銀行」は頼りない。「うどんのような汗」
 は形がうどんに似ている。
【民主主義のはらわた】私にははらわたがある。欲望がある。その欲望を制する者は
 誰もいない。だから、ともすると暴 走する。
【極楽運】長い人生の中でも次から次ぎへと幸運に見舞われた人というのはこの世に
 いるのかもしれない。世界で一番 幸せな人。高貴な家に産まれて、金に不自由し
 なく、生涯健康で病気というものを知らず、身内や友人知人ともうま くいき、百
 歳で大往生した。
【天気細胞】「人の形をした美しい青い地球」は、天気細胞を持っている。天気細胞
 にはミトコンドリアと並んで雲が潜んでいる。似たような言葉に「天の細胞」があ
 る。「天は細胞でできており、晴れの空はじつは氷のように切り出したものを貼り
 合わせてあるのだ」、そんなことを言おうとしている言葉だ。
【逆らう】「勲。あんたはあたいが嫌いでしよ」とお芳は言った。お芳つまり母は座
 敷に敷いた布団に腹這いになって枕辺でトランプ占いをやっていた。夏の夕方で母
 とてシュミーズ姿だった。いきなりだった。それよりも図星を指された。勲はどぎ
 まぎした。「いいやあ」とはいらえたものの力がなかった。
【〈めだか〉〈だめか〉!】。〈ハンカチ〉〈チカン派〉。〈魔人〉〈自慢〉 。
〈役立つ〉〈靴屋だ〉。〈不精〉と〈尚武〉。〈拾う〉〈疲労〉。〈縄〉の〈罠〉。
〈やつ〉の〈通夜〉。〈体裁〉〈最低〉。〈隠さん〉〈三角〉。


                   ●
【グラムで量る夢】(夢屋は忙しい。/この人はこれから夢を見ようとしている。さ
 あ、急げ。支度をしよう)/…/夢屋が夢を取り出した。グラムで量るほどの軽さ
 だ。オーロラのようにふわふわしている。どうも中に人が・…半身たちまち崩れて
 獣のよう・…おっと鳥だ。顔もくしやくしやになる。恐ろしい形相な。と見るまに
 それも消えてしまった。哀れに夢の中でしか生きられない生き物なのさ。
【四月】四月の丈が伸びてきた。極楽は春である。夜といふ上着脱ぎ捨て、鯛から代
 わり借りるとしよう。偶然ケヤキ が繁る。中国もまた筰して芝居のやうに美しい。
 天はなえやがて消えるといふではないか。
【俳句の虫干し】俳句は「写生」が古くなった。たとえば『滝の上に水現れて落ちに
 けり』(後藤夜半)という句がある。名句とうたわれる。しかしこれはせいぜい優
 れたデッサンどまりの句ではないだろうか。確かに写生でなければ見えないものを
 見ている。しかし「だからどうした」と読む者の反発も招く。句に情趣が乏しいの
 だ。俳句 は虫干しの 時期にきている。
【くしゃみ】「くしゃみ」だって詩になる。

  妙齢ののっぴきならぬ嘘かな
                    田口正雄

 どうだろう、このたっぷりとした俳味は。(冬)
【鉄蛸さん】ほかにも、鯛美さん、鮎葱さん、無理寺さん、樺鯛さん、霜剃刀さん、
 飢饉癖さん、夢細胞さんなどの姓 がある。中には美堕落さんなどというのも!!

12

 

2号 言葉集め星造り 十五番

 投稿者:資料期管理請負人  投稿日:2014年 3月 5日(水)03時59分7秒
  .

       言葉集め星造り 十五番 1997 2号



                   ☆

 辞書 掛かる 自転車  職人 とおせんぼ 一緒 混ぜる 牛乳 抱える 沼 やど
かり 少し 道祖神 熟す とかげ 杉 汲む つらら 贅沢 頭 痛み 女 散らかる
口笛 結う 牛 神社 匙 下品だ 背骨 暮らす 水溜り 杖 おもちゃ 持つ ふや
かす 秀才 眉 勤める 土曜 火箸 漁 勝手口 黙る うなぎ ふけ 海苔 もつれ
る 餌  墓地 始まる 五月 かわいそう 流し 地面 つぽみ 酒屋 ひる マッチ
甥 怠ける 午前 沈める 表 草取り 鳥  茂る汁 這う 心臓 斧 へちま 役者
市 ちょうど 儲ける 線香 ゆがく 毛布 足の裏 襖 しつける 結納 罠 明けの
明星 豚 来年 柴 青い なぞなぞ 懐 見送り 井戸 生きる 草 法螺 小言 捨
てる 鼻 門松 臆病者 電報 肴  迎える 今 ひよめき 困る 燕 若い かんな
人気 市民 稲刈り 松茸沈める 腿 石炭 関係 綿入れ 危険 人だま 押す 鬼ご
っこ 聞く 北 おまけ 国 意見 詩 告げ口 飾る 鋭い 性 命令 温度

                   ☆

 黒板 露 高い 馬鹿だ 渡す 見せ物 手のひら そり 礼 かかと 山道 揚げる
ゆっくり 魔 できもの法律 ぶり 重い にごり酒 見習い 破れる どぶ 畦 止め
る 日向 明日 いちご 体 炊く 裾 あじ 散る 氷 うるさい 相談 鼠 普段着
よけい 合羽 つらい 蝶 じゃんけん 妊娠 笥 金持ち吠える 色 食事落書 泥暖
かい バター 愉快だ 羽 鰹節 褒める 肩車 恥ずかしい 槌 結婚 打ち水こぷ
踏台 碩く 田舎者 谷 摺鉢 糞 横になる もず 綱 十月 筆箱 詫びる運ぶ び
しょぬれ 栗 渇く 前 剃る 具合い油揚げ 乞食 堀 びり 煙突 籾いたずら 姑
飲む 耳 かつお 花 しゃがむ 奥 浮く 下駄 縄跳び にら 投げる鴨 釣り 溺
れる 大人しい 田植 歌 椎茸 蛍っ越す 浅い 煙 瞬き 山崩れ余る 挿し木稼ぐ
ぞんざいだ 骨 手本 忘れる 風呂 農夫 なだれ 働く 蛾お化け 日本 祝う 印
刷 胸 にこにこ 給料 あらゆる 規則 使う

                  ☆☆

 水溜り印刷 口笛祝い 祝い眉 法螺祝い 人だま祝い ひよめきのような日本  に
こにこ怠け バターのっぽみバター心臓 詩のような法律 露のような関係 関係魔 性
の見習い どぶの性 牛乳花 電報のような落書き 歌迎え 蛍迎え 蝶の毛布 花の毛
布 飾り揚げ 糞飾り 蛍飾り 意見乞食 国釣り 国余り 明けの明星のようないちご
蝶のような辞書 花辞書 打ち水聞き 蛍の鬼ごっこ 押し蝶 泥押し 石炭のような露
腿蛍 人魂の露 人魂 蝶 人魂吠え 褒め沈め 妊娠松茸 稲刈り蝶 かんな吠え 若
うるさい びり燕 ひよめきのようなお化け 牛黒板蝶牛 吠える草 にごり酒井戸 褒
めしつけ 泥襖 露ゆがき へちま耳 斧なだれ 泥心臓 挿し木心臓 水溜り妊娠 鼠
汁 鳥のような下駄 マッチの露  墓地の酒屋 捨て茂り 余り茂る 花漁 氷の火箸
吠え勤め 花眉 魔持ち 花ふけ 蝶結い 籾のような頭 口笛打ち水 花痛み つらら
蝶 つらら耳 剃り杉 鼠のような自転車 挿し木

自転車 とおせんぼ規則 金持ち温度

                  ☆☆☆

 体が餌だ。 煙が襖だ。 斧を飲む。 命令は浅い。 給料は下品だ。 性は礼である。
燕は煙である。 魔、肴となる。 肴は蛍である。 牛、蝶となる。 墓地に勤める。頭
が妊娠する。 贅沢がなだれる。 法螺を印刷する。 乞食は詩である。 心臓は蝶であ
る。 道祖神、蝶となる。 明日が這っている。 びりは飾りである。 どぶ、牛乳とな
る。 市民はお化けです。 若いは恥ずかしい。 温度が恥ずかしい。 地面は金持ちで
ある。 花はかんな屑である。 結婚は挿し木である。 お化けは臆病者である。 おま
けのように生きる。 落書きのように生きる。 バターは人だまである。 つぼみのよう
にしゃがむ。 生きることは祝うことだ。 水溜りのように横になる。 とかげは挿し木
で増える。 捨て茂り、国はどぶである。 蝶電報は結婚式に好まれる。 体が門松だ。
農夫のように黙る。 糞飾りをつけて花のように黙る。 詩のような法律。職人は瞬きだ。
 小言にその犬はかんな吠えで吠えた。 ひよめきのような日本。 痛みは花である。

                 ☆☆☆☆

 青い光が尾を曳いた。開いた女の腿のその奥処まで曳いた。そしてそこだけが漆黒であ
る闇を背にした点滅はもう動かない。これが腿蛍か。なんてきれいなやつだ。私はよろよ
ろと進んだ。肉が温かい土手のように見え始め、臭いもきつくなる。
 せせらぎの音が立ち始めた時私を後ろから呼び止める声がした。中州へ私を引き留める
力が続いた。呼ぶ声は怒声に変り引き留める力は強くなった。私はそれらを振り切った。
が、その拍子に川に嵌った。と、どこやらでどっと笑い声が起こった。
 蛍の数は次第に多くなった。明るさも明るくついには辺りが真昼のようになった。だが、
急に蛍たちが減り始めた。一所へ吸われるみたいだった。辺りはだんだん元の闇にまで戻
った。と、蛍は消えた辺りからまた現れ、オーロラのように揺れた。
 私は生きていることを感じ、生きていることを祝った。そう念じたとたん、再びどこか
らともなくどっと笑い声が聞こえた。こんどは朗らかな声であった。私はとうに水中へ没
していた。不思議に身は軽くどこへも自由に行くことができた。

                                      ★

【水溜り印刷】水溜りに紙を当てればそこに映る風景なり、たまたま来あわせたトンボな
 りが印刷される。特徴は全体の色合いに土の褐色が加味され、浮世絵風に微妙な風合い
 に仕上がることである。
【茂る】方言は分節している。・:作物の枝葉が茂るモテル。枝が茂るエダウッ。草木が
 茂るは、ククエル/コモル/サコウ/ホコルなどと言うが、とくにコモルとホコルでは
 同じものに向かった把握の微妙な違いが楽しい。…また、茂った所は、竹がササヤマ。
 羊歯がシダクモ。茨がモダ/ヤダ。草木・竹などがオドグロ/ガブッ/フチクミ/ヤブ
 カラ。雑草がコエヤマ/ゴソ。
【生きることを祝う】これは、森羅万象を生き、言語世界の全貌を楽しむ。文学するとは、
 生きることを祝う謂である。
【若うるさい】当世は若いのが老人に意見をする。・:女としての恥じらいをお持ちなさ
 い。ウルセエ、ババア。人に裸を見せるのが悪いツテ? いいシャン、私はキレイだし、
 人にそう思ってもらいたいモン。どこか間違ってル? ソレつてチョウ押し付けなんダ
 ヨ、バアサン。(そう言って哀れな老婆の胸倉を掴む)。
【人だま祝い】(お祝いに人だまが訪れ、祝うべき人の周りに跳梁している)
 壊れ、人魂ら、壊れ、ひ、と、だ、ま、ら、人、だ、マ、火、と、玉、暇、だ、と、だ、
 ま、れ、ひ、と、だ、ま、ら、一、間、だ、人、ま、だ、だ、ま、れ、だ、ま、す、人、
 戸田、だ、ま、れ、た、ま、ひ、と、Oh' hit-o' d-ama'だ、ま、れ、ひ、と、だ、ま、ら、
 壊れ、ひ、と、だ、ま、ら。
【人魂吠え】犬が吠えるような声がするので、不思議に思って暗い部屋へ行ってみると、
 なんと人魂が燃えているではないか。私は背中が粟だった。
【飾る】〈カザル・ス〉。〈肉〉の〈国〉。〈お茶も〉〈おもちや〉。〈よき姫〉のくひよめき〉。
 〈頭〉〈あまた〉。〈怠ける〉〈負けるな〉。〈黙る〉〈ダルマ〉。〈持つ〉〈つも〉。〈稲刈り〉
 で〈金いり〉。〈うかつ〉に〈使う〉。
【温度】温度はきわめて大切。宇宙の姿を左右する力を持つのに、人の世ではなぜかなお
 ざりにされている。赤か黄かと人は言うけれど、赤くても黄色くても命に別状はない。
 だが温度が百度か常温では生死がかかっている。
  触覚芸術よ起これ! 視覚芸術、聴覚芸術、さらに嗅覚、味覚芸術があるなら、温度
 感覚による触覚芸術があってよ さそうなものである。寒風にさらされると、暖炉の温
 かさにほっとする。炎暑の緑陰には癒される。むしむし加減が
 とれると暑さも耐えられる。人を抱いて肌のぬくもりや、ぬめぬめ感を楽しむ。戻虫類
 の肌の冷たさやぬめぬめに卒倒する。これらを芸術に高めるのだ。

                   ★

【露ゆがき】露ゆがきを済ましたお月さんはいっそうきれい。
【蛍飾り】ユカは、明りを消した寝室で最後の下着をその胸から滑り落とした。すると乳
 首や臍には一つずつ、陰部には十を数える光が周りを青く照らしては消え照らしては消
 えしている。なんて神秘的な装いだ。まるで女神を前にするようだ。新郎イチローは息
 を呑み、いとしさに震えた。
【泥心臓】私は恐れている。いつの日かヽ私の心臓が泥の様になることを。ゴトッと止ま
 ることを。それでいて、大地が心臓を持っていて、地面がひくひくひよめくのを夢想し
 ている。
【花ふけ】花から花びらが剥げるように、髪から花びらが落ちる。潤いがあって香りが立
 つ好ましさがある。贈答のやりとりは普通のことで、美女・美男子・スターのそれは、
 怪我人が出るほど人は争い求める。
【骨】平成元年八月十三日、勲、物心覚えてよりこの方初めて身内を送る。

  ありし母がさと崩るる箸の先真白き骨は真白きままに

【挿し木自転車】金属の自転車をまん中でば゜さり断ち切゜て薔薇を挿し木した・生長し
 たらハンドルは刺だらけだが、六月になると花をつけヽ香りを漂わせて道行く人を驚か
 せた。
 

巻頭言 10号/有り難きひと日

 投稿者:資料期管理請負人  投稿日:2014年 3月 3日(月)23時07分27秒
編集済
  .

〔巻頭言〕 10号/有り難きひと日 2005
10号 2005年

 僕は貧乏だ。まだ十万からの住宅ローンをかかえ、旅行に行くこともできない。薄給と
いうのに給料はカットされ、一駅先お町田へ行くおにかかる電車賃百二十円にも考え込む
ことがある。そんあ貧しさは皆さんには無縁だろう。いわゆるセレブにでも囲まれたら、
棒は恥ずかしい。
 貧乏ではあるが日々これお祝いである。生きていること自体を祝っている。生きている
こと、私がここにいることが極めて稀なことだから、これを有り難がっている。
 命があること、これは、今日では、そう稀なこととは考えられていない。わが銀河だけ
に限ってみても、惑星なるものの数は億に達するそうだ。そこに生命はありふれているだ
ろう。地球のような星はあるかもしれない。人類は存在しているかもしれない。しかし命
に宿ったこの私なるものは、どこを探しても二つとしてないだろう。
 この私は、宇宙中を探しても二つとないうえに、将来二度と再び生まれてくることはな
いだろう。過去かつて遙かな時代にどこかに生まれていたということもない。宇宙は始ま
って一口に百五十億年というし、これからもとてつもなく長く続くことだろう。その永遠
とも思われる中で、この私はこの一生一回切りである。これを極めて稀と言わないで何と
言おう。すると、生きていることがいとおしくなる。台所の片隅の玉ねぎに日の射して片
影になっている具合が、二度とはないすばらしいことに思え、存命の喜びをかみしめたり
する。一期一会の切り口だ。出会う人出会う人ことごとくが好き嫌いを越えてとても大切
になる。生きていることは、文字どおり「有り」「難い」。
 貧乏などに頓着していおられようか。自分は人より劣るかもしれない。あまりいい目は
みなかった。辛辣さえなめた。体も衰えてきた。でも生きているということただそのこと
自体に汲めども尽きせぬ幸せがある。

  草深の中に座れば草々は不思議なものと我を眺めをり
  夕方に美しさといふものありぬ仕事を終へて丘に憩えば
  有り難きひと日は暮れて陽の沈む地球の陰にまたの日待たむ
 

巻頭言 9号/みんないいこ読本

 投稿者:資料期管理請負人  投稿日:2014年 3月 3日(月)23時05分19秒
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〔巻頭言〕 9号/みんないいこ読本 2004




 「おはなを かざる いい こ」。聞いたことありませんか。どこか遠いところから懐
かしい響きが伝わって来ませんか。体の芯から、あるいは魂のそこから、それが込み上が
るようではありませんか。色褪せたセピア色……そうです。これは我々が小学一年に上が
ったとき国語で初めて習った言葉です。 「きれいな ことば みんな いいこ」「なか
よし こよし みんな いい こ」、さらにこう続くとなると、ご記憶はいよいよ鮮明に
なりません? ある時たまたま図書館で僕はこれらが載った教科書に出会ったのです。見
開きにはお花を飾る大きなアーチの絵も添えられています。そうです、これです。これが
我々の教科書「こくご 一」でした。この詩はお歌としてオルガンで合唱しました。メロ
ディーは今以て口をついて出てき……「もくろく」(目次)には、三むすんでひらいて、
五かくれんぼ、九ゆうやけこやけ、十八お月さんのくに…… と記されています。「ゆう
やけこやけ」も入り、多くの詩と童話を載せた、文芸の香り高い仕上がりとなっています。
イラストもふんだんにあるから、全体まるで絵本のようです。
「ハタ」「サクラ」「アサヒ」など、先輩の国語読本はカタカナ表記でした。 これは憶え
易さによるものだそうです。ひらがなは難しいか。そうです、あれは入学式の日でした。
式後(梅組の)教室へ入り、導かれて自分の席へ着いた時のことです。机にはその右上に
大書された名札が置かれていました。「きたいさを」。なんということでしょう、この「を」
が僕をうならせたのです。『こんな難しい字を習うのか』。「を」がとても複雑に見えたの
です。『はたして僕はついていけるのか』。また、「ハタ」「サクラ」「アサヒ」は国家の象
徴だったが、「おはんを かざる」「きれいな ことば」「なかよし こよし」は戦後民主
主義の「人間」「言葉」[社会」の象徴だったのだそうです。 最後の国語検定教科書(第
六期)であり、我々と一年先輩だけが使った特権的といえる「みんないいこ読本」(俗称)
です。ひもとくと幸せな感じに包まれます。この教科書を使ったことが僕は誇らしいので
す。あまりの懐かしさにこの本を借り出しコピーしました。拡大し貼り合わせたものです
から、出来上がりはちくがくともなり、とても不格好。どなたか、お宅の蔵に、納屋に、
本箱に、本物の「こくご 一」が眠っていませんか。一度そのけばだった紙に触れ、にお
いを嗅ぐ幸せに浸ってみたいものと思います。
 

巻頭言 8号/無限すごろく

 投稿者:資料期管理請負人  投稿日:2014年 3月 3日(月)23時04分4秒
  .

〔巻頭言〕 8号/無限すごろく 2003



 十億年後の地球を見てみようか。<柿本朝臣人麻呂、今死せんとする地球(ちきふ)に
逢ひて悲しみ作れる歌一首并(ならび)に短歌 妖言葉(およづれ)の 狂言(たはごと)
とかも うつせみの 人の告げつる むらぎもの 心痛めば 見やらずとも いなこの目
にて 検(あらた)めむと 心迷ひし 燃ゆる星 目交(まなかひ)なるも これがかの
地球ならむや この赤き 大き火の玉  かの青き 水の星やは 気高さは いづくへ去に
し 麗しさ いづちへ去りし 神もはや 星に在(ま)しまさず おほゆきの 心乱れて
なつくさの 吾が足萎えき あるかぎり 山燃え木燃え 草田燃え 河燃え地燃え 虫燃
えし 鶯に雁 蛙蛇(かはづへみ) 何時の間失せし 五億年 前に失せしと 多(さは)
の人 何時に去にし 五億年 さらに辿ると 神すでに 星に在しまさず 術を無み 朝
露のごと 泣き濡れて 地球と呼びぬ 畏(かしこ)かれども  短歌二首 わたつみの
海無き地球赤黒しわれは寂(さぶ)ゑ青からなくに 人ならば手を取りて泣かましを神に
しませばただ音に泣きぬ>
 無限を見てみようか。<無限すごろくというのをやっている。サイコロを振る。2が出
た。0.1を2乗して0.01へ進む。次ぎに4が出た。0.01を4乗し、0.000
00001へ進む。次は2だ。0.0000000000000001へ、とんと進む。
辺りはあまり見慣れないところとなった。飛んで降りた所お指示で、鳥籠の人魚を解放す
る。彼女は憂えた様子で、人待ち顔であった。体をくねらせて、泳ぐように天駆けた。
Mercibeaucoup…Merci beaucoup…こだまする。生臭さ/皺が残った。それからどれほ
どサイコロを振ったろう。指示の鳥籠のシリウスを開放した。ぽかぴか光りながら解き放
たれた。音が、音が聞こえない。いつの間に。どだい好奇心が過ぎたのだ。正直なところ
消えるのがだんだん惜しくなってきた。だが振った。…指示により鳥籠の福の神を開放する。
これが見えない。手探りで作業する。「おーい」。まったく聞こえない。自分は塊だけと
なったのかもしれない。サイコロを振った。6の目だ。また点に分け入り瞬間に潜り込む
果てしない旅を一つ渡る。
 稀な生だった。この一五○臆年の宇宙に1回得た生。僕等自分達の生を宇宙の中に置い
て観た場合はどうだったのか。いやその宇宙のその生さえも無限の一刹那かもしれないの
だから無限の中で見た場合どうだったか。宇宙の外はどうなっているのか。宇宙はいつ始
まったのか。死が身近の年齢に達したのをきっかけに考え始めていい。これから僕たちは
人生を深く生きることになる。
 

巻頭言 7号/鳩と文学

 投稿者:資料期管理請負人  投稿日:2014年 3月 3日(月)23時01分27秒
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〔巻頭言〕 7号/鳩と文学 2002




二〇〇二年五月二十八日午後六時ごろ



清少納言、聞いてください。
走り梅雨が長引き、
曇りや雨の日が多いこの頃だけれど
今日は晴れ。
夕空は天心の青味も空の底の焼けた赤味も
淡いです。

鳩を放って二十八羽。
まだ互いに馴れない雛鳩ばかりで、旋回は三々五々。

餌やりの合図を鳴らすと
鳩は鳩小屋の屋根に降り立つ。
小屋は、こんもりとした鬱翠(うつすい)の林が開いた扇なら、(ここから見ると)
その要(かなめ)の位置に白く納まって、そそり立っている。

一羽が戻らない。
一羽また一羽次々に小屋へ落ちたけれど、
紅栗(べにぐり)の一羽だけが遠くへ行ってしまった。
紅栗は生まれて今日が初めての飛翔(ひしよう)なのです。

前期更新世、聞いてください。
ここはあなたの時代にできた地層の山間(やまあい)です。
今では電車がしげく行(ゆ)き交(か)います。
こちらの山は果樹園。向うの山肌はのどかな農場となって、
今の季節黒みを増した翠(みどり)の林が守っています。

電車に明かりが灯った。
夕日は茜色を独り占めして沈もうとしている。
見返れば、空に黒い粒が。それもこちらへ赴く。
 (ようやく)戻ったぞ。
 いや、燕だ、燕。

 太陽は、沈んだ。
 電車はもう、移動する長い光だ。
  一羽が戻らない。
  いやあ、また明日だ、明日のことにしよう。

太陽、聞いてください。あなたが生まれて四十六億年の今、
鳩と文学。
なんの足しにもならないけれど、
こうやって人間たちは命を延ばしています。
 

巻頭言 6号/無限

 投稿者:資料期管理請負人  投稿日:2014年 3月 3日(月)23時00分38秒
  .

〔巻頭言〕 6号/無限 2001



宇宙の彼方はどうなっているのだろう。大きい数はどこまで大きいのだろう。幼少期利発
な大方はそんな疑問を抱かれたろう。長じては、点と点の間は無限というが(幾何)、ど
うなっているのだろう、そんな疑問を持たれたのではあるまいか。直感が教えるところに
よれば、無限とはどうやら、限りがないこと、どこまで行ってもまだ先があり、「通過で
きないこと」(アリストテレス)のようだ。この延長線にあるのが、「無限の科学」即ち
現代数学だという。「一は多である」。「部分は全体より大きい」。有限世界ではふざけた
とも思われるこれらのことが、無限では真なのだそうだ。一方、限りがないことから、無
限には「何でもある」ように見える。これがさらに、何でもできる、完全無欠、全知全能
と発展すれば、無限を「神」と見なしたくなる。無限に全体があるとして、それを丸ごと
捉える立場である。
 僕はうかつにも無限へ思いを致すのは、この歳になってようやくだ。かの「数学的無限」
とこの「神学的無限」とを結びつけ、無限へ案内してくれた書に出会った。 落合仁司の
 『<神>の照明』だ。数理神学とやらで、なにしろ「神」の存在を「数学」で証明でき
るという。非合理を合理で説明できるものか。驚いてこの書を繙くと早くも「神は無限で
ある」の一文に接する。あちらキリスト教圏では、無限である神がどうして有限の人であ
るイエス・キリストになれるのか、二千年もの間悩んできた。…立派だと思った。負けた
とも思った。西洋を見たとも思った。
「エントロピー宇宙」が有限であるからには、「無限」はそれより深いものであるらしい。
このことに気が付いてさらにショックを受けた。「エントロピー宇宙」をこの世の一番深
いものとして遇し、この三四十年過ごしてきたからだ。物は放っておけば次第に形が崩れ
る。秩序だったものが次第に無秩序になる。即ちエントロピーが増えていく。これは広く
宇宙の摂理だ。この中にあって独り生命は秩序を作る。抗しきれなくなるのが死だ。この
世の奥の奥に在るものは何なのだろう。「エントロピー宇宙」より深いものがあろうとは。
それを知らず生涯の大半を過ごしてきたとは。『この無限の空間の永遠の沈黙は、私に恐
怖をおこさせる』、敬虔なパスカルの言葉だ(『パンセ』二0六)。いずれにしろ無限への
われわれのお迎えも近づいてきた。

    我れ微塵夜半(みぢんよは)目覚むれば宇宙なる闇に退(ひ)かるるを抗ひてをり
 

巻頭言 5号/万葉集

 投稿者:資料期管理請負人  投稿日:2014年 3月 3日(月)22時59分17秒
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〔巻頭言〕 5号/万葉集 2000



 私はいま『万葉集』に凝っている。万葉人は感動屋さんだ。例歌はいくらも挙がるが、
雑歌次いで相聞から引けば、
   山高み白木綿(しらゆふ)花に落ち激(たぎ)つ滝の河内は見れど飽かぬかも
                                   九〇九
   愛(うるわ)しとわが思(も)ふこころ速河(はやかわ)の塞(せ)きに塞くとも
               なほや崩(く)えなむ          六八七
万葉の感動は外国人にも通じる。「日本の古典文学には美しい日本語と人の感情を引き出
す内容をもつものが数えきれないほどある」とする米加大学連合日本研究センター所長の
ケネス・バトラーさんは、「学生の興味を引くためまず『万葉集』から始めた。この偉大
なる歌集の豊かな人間性と現実に即した感動を率直に表す歌は非常に学生の関心を引い
た。学生はその時まで殆ど西洋の文学しか知らなかったので、日本の古代にこのような優
れた歌集があったことに驚いた」

 松浦河(まつらかわ)にまつわる短歌は山上憶良のも交えて記載は三十首ほどにもなろ
うか。「筑紫」だって枕詞付きで出てくる。
   わがこころ 筑紫の山の もみち葉の 散り過ぎにきと   三三三三
   馬のつめ 筑紫の崎に 留まりいて            四三七二
   しらぬひ筑紫の綿は身につけていまだは着ねど暖かに見ゆ  三三六

 そこで考える。万葉人を宇宙と遭遇させてみないか。どんなに感激するだろう。地球を
初めて見た時にはたとえばその感動はこんな歌となって結実しないだろうか。
   鳴るかみの音のみ聞きし苔筵(こけむしろ)青き地球をけふ見つるかも
       神からかここだ清(さやけ)白き斑(ふ)の青き地球はここだ清し

 いや太陽系の誕生にも立ち会ってもらおう、
   可畏(かしこ)きや百代千代(ももよちよ)の雲隠れ太陽(ひ)の星星の
       また生(あ)れむとす
一転して十億年後の地球。それは熱くなる一方の太陽に焼かれいまや赤黒い灼熱の球。
海は干上がり、梅の花を挿頭(かぎ)した大宮人(おおみやびと)や白玉を潜(かづ)き
した海女はおろか、春の桜秋の雁、そして白たへの衣を干したあの天香具山の姿もとうに
ない。
   青き星過ぎて往にきとまぼろしの星見つつ吾袖を濡らしつ

こうやって遊んでいる余生というか第二の人生もある。
 

巻頭言 4号/父の軍旗

 投稿者:資料期管理請負人  投稿日:2014年 3月 3日(月)22時58分22秒
編集済
  .

〔巻頭言〕 4号/父の軍旗 19974号 1999年



 私の父は昭和二十年沖縄で戦死した。肌身離さず持っていたと思われる父の寄せ書きが、
あろうことか、この程見ず知らずのアメリカ人から戻ってきた。これにはたまげた。この
身にまさか世にも珍しいことが…。それが起こったわけ
だ。先の戦を火山の噴火とするなら、その噴き上げた灰がいまだに降り注いでいることに
なる。指折り数えてみると半世紀前、じつに五十四年前の火山灰なのだ。
 あらかじめ送られてきた写真を見ると、赤い日の丸の傍らに「為北傅吉君、祈武運長久」
と墨書大書してあり、多くの寄せ書きには生家の近所の人の名も見える。確かにこれは父
の物だ。
 そのアンダーソンさんというアメリカ人とは続けて何本か手紙のやりとりをした。中で
も彼の次の文に接したとき、ぐっと胸が詰まり、妻はわっと泣き出した。

In this cave were three or four dead Japanese soldiers, one had the flag I now have.

 生まれて初めて父と対面する思いだった。まだある。旗はやがて手元へやってきたが、
絹の光沢にもかかわらず、意
外にもひどく汚れている。心多く篭もっているから父もこれを疎かにはしなかったろう。
生活の汚れではない。してみ
るとこれは戦闘の汚れか。私は狼狽するみたいに無理矢理父と向き合わされた。

   勲よと語りかけんがごとくなり日の丸の旗軍旗のよごれ

「そうです。凶暴な戦いは汚いものです。戦争は汚く、私たちはみな戦争を避けるよう努
めるべきです」と、これはアンダーソンさん、後に言ってよこした。

「うちの父は輸送船に乗っていてとられたと。遺骨も何も残っとらんとよ。あなたなんか
戻ってきて羨ましかあ」と、小・中学のある同窓生は言う。旗がますます宝物のように思
えてきた。その軍旗はいま神棚に上がっている。母の側にある。
 

">〔巻頭言〕 3号/佐賀 佐嘉 讃

 投稿者:資料期管理請負人  投稿日:2014年 3月 3日(月)22時57分10秒
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〔巻頭言〕 3号/佐賀 佐嘉 讃 1998



 神野に生まれた者はそれだけで幸いである。佐嘉に生まれた者はそれだけで幸せである。
 「こうの」と呼ぶ在は佐賀の北に位置する。私の育った頃の神野は佐賀のいわゆる「出
はずれ」で、市街から続いた商店がまばらになり、やがて一つもなくなるという地帯に展
開していた。住宅も街道、旧街道、また枝道沿いにあるぐらいで、これもやがてぽつんぽ
つんと点在するようになる。残る大地は何か。しべて水田である。所によっては「見渡す
限り」の水田の眺めがあった。
 春、代かき前の田は一面のレンゲ畑である。子供達がそこに目をつけないはずはない。
花に埋もれて相撲をした、ドッヂボールをした。秋、稲刈りが済めば田は切り株こそある
もののいわば空き地である。男の子たちはそこで野球をした。ボールはフワボールであっ
た。
 こうのは「神の野」と書く。これが激しく夢想をかきたてるのだ。神野はもしかして神
代の時代野原で、神々の遊ばれた所ではないのか。子供たちが走り回って遊ぶように、神
々はここで戯れたのではないか。こう考えると、自分はとてつもない所に産まれたものだ
と、自然に胸を張っている。

 佐嘉は誇らしい。奈良時代の『肥前風土記』記載、由緒ある土地柄だ。
  『昔昔、樟樹一株(くすのきひともと)、此の村に生(お)ひたりき。幹枝(もとえ)
秀(たか)く、茎葉繁茂(しげ)りて、朝日の影には、杵嶋の郡の蒲川山を蔽ひ、暮日(ゆ
ふひ)の影には、養父(やふ)の郡の草横山を蔽へりき。日本武尊巡(やまとたけるのみ
こと)巡り幸(いでま)しし時、樟の茂り栄えたるを覧(み)まして、勅(の)りたまい
しく、「此の国は栄の国と謂ううべし」とのりたまひき。因りて栄(さか)の郡といひき。
後に改めて佐嘉の郡と号(なづ)く』
 佐賀生まれなのに博多生まれよと公言するのを聞いたことがある。博多は佐賀より格が
上であった。人によって違いはあろう。しかし転出者にとって「佐賀出身」と言うのは、
肩身が狭いものだった。佐賀は猫化け騒動や貧乏県だ。いや、薩長土肥の佐賀だよ、とや
りかすのがせいぜいだった。神野に生まれたこと、佐賀に生まれたことをこれからは誇り
にすることができる。
 

巻頭言 2号/幼少の風景 佐賀

 投稿者:資料期管理請負人  投稿日:2014年 3月 3日(月)22時55分51秒
  .

〔巻頭言〕 2号/幼少の風景 佐賀 1997



 佐賀の生活は総じてつまらなかった。田圃のただ中にあり、山の懐深さも海の異変ぶり
もなかった。正月など、凧上げも飽きる年頃のこと、手持ちぶさたでぼんやりそんなこと
を考えたものだ。
 しかし探せば出て来るものだ。夏の夜、勉強机の前には青い蚊がびっしり壁を埋めてい
た。裏の田圃では蛙の大合唱だ。夜更けともなると水を張った田の面を伝わって遠くから
やってくる音がある。コトコトン、コトコトン、…。貨物列車だ。客車の動かぬ夜中にこ
っそり動いているのだろう。今思うと夏の風物詩だった。
 まだある。秋祭り。その日が待たれた。祭りには風流が出る。アイヨーヤッサイヤッサ
イ。青年が花笠を被り、女流の着物を着流し、鉦を叩いて練り歩く。華やかだったのだろ
う。心を奪われた。しかし、私の村三溝は祭りに当番を出さなかった。それを知ってひど
くがっかりしたものだ。
 その祭りで、翁が道端で舞を舞っているのを見かけた。その出立ちは異様で、背中から
は筵が垂れ、またそこからは頭上高く背丈の倍ほどもの指物が立ち上がっていた。翁の舞
いがまたゆっくりゆっくりなのだ。見ているうちにこの翁が人間とは思えなくなってきた。
本当に神様なのかもしれない。子供心にじりじりと後じさりするほど不気味だった。
 夏は堀へ泳ぎに行った。誰かが潜る。もう水と同じ緑色だ。すると、我々は「あっ、す
んで行く」と言った。いつの頃からか、とても美しい言葉だ、と感じるようになった。思
い当たってみると、それは「すんで行く」の「すむ」のところに「澄む」を感じていたか
らだった。方言は美しいのだ。
 拍子木を打ち鳴らしながら、子供達だけで火の用心を村内に触れ回ることがあった。あ
る日、子供が集まりきるまでの暇潰しに、目の前の平屋のその造作の名前を上から順に挙
げていった。あれは屋根、その下が壁、次が腰板。と、腰板の次にはもう家屋の言葉がな
いではないか。家と地面はつながっているのにと、不思議の感に打たれた。思うに言葉の
分節と言われるものの発見だった。
 私は、我々を取り巻く大自然が好きだ。日本の神々が好きだ。言葉が好きだ。これは否
応なく幼い頃に芽生えたものだ。今自分探しが流行っている。今の自分を自分の古い層に
探しあてれば、人生がより深いものに見えてくる。
 

巻頭言 創刊号/シャボン玉

 投稿者:資料期管理請負人  投稿日:2014年 3月 3日(月)22時53分32秒
  .

〔巻頭言〕 創刊号/シャボン玉 1996



 もうろくしたせいか、かげろうとしんきろうの区別がつかなくなった。幻のようなもの
であれば、時にかげろうと言い、時にしんきろうと言うてしまう。そのうちにシャボン玉
と虹との別も怪しくなった。野道を散歩していて、あ、シャボン玉だ、と言うたら、どこ
どこ、と六つの由菜は路傍から立ち上がった。指さすと、なあんだあれのことか、おじい
ちゃん、虹だよ虹。叫ぶように言ってけたたましく笑った。残り少ないのかなあ。家人は
心配しているようなのだ。
 おじいちゃん、シャボン玉作ろう、とある日由菜が手を引いた。洗面所で石鹸をぬるま
湯に溶かす。庭へ出た。由菜がストローの先を石鹸水につける。頬を膨らませて吹いたが
液が滴るばかりだ。ストロー先に切込みを入れて広げた。上向きに労わるように吹くと今
度はむっくり現れた。やったあ。風にぷるぷると震え今にも壊れそうだ。筒先を発ち庭を
漂う。しかし柊に触れあっけなく散った。これがシャボン玉なのよ、おじいちゃん。孫は
さとすように私の顔を覗き込んで言った。なら、シャボン玉は人生に似ている。私はスト
ローを借り受け幾つも幾つも放った。
  その晩、宇宙へ深く潜り込んだ。この頃夢想しやすくなってもいるのだ。私自身シャボ
ン玉として浮いている。風船のような十ほどの束だ。愛情を込めて送りだした玉なので、
壊れないかはらはらだ。ほころびれば縫い合わせ、破れればトタンでも何でもあてがう。
円かならんことを願ってそのメンテナンスに奔走する。ほどなく丹精むなしく一つが微塵
となった。がっくりだ。この隙に別のが一つしぼんでしまう。生んでは壊れ生んでは消え、
いつの間にか年月が経ち、残るは一つだけとなった。楽しみはあらかた尽きたし、投げや
りな気持ちがなくはない。
 その時である。私めがけて青い手裏剣が飛んできた。こちらはシャボン玉なのでひとた
まりもない。思わずのけぞる。すると両手に余るほど大きくなったところでそれは私から
反れて行く。これが圧倒的に美しい。まず漆黒の中に輝く青がいい。青の中の刷毛ではね
たような白い渦がまたいい。じつに秀麗だ。外は死だというのに、あの青い海に、白い雲
の下に生命は閉じ込められて爆発している。…百五十億年かけてやっとおまえはいるのだ。
有難い、稀なことではないか、この美しい地球に存在することは。…青は次第に小さくな
っていく。私は残ったシャボン玉が無性にいとしくなった。そのシャボン玉はぷるぷると
震えている。
 

巻頭言 パイロット号

 投稿者:資料期管理請負人  投稿日:2014年 3月 3日(月)22時52分16秒
  .

〔巻頭言〕 パイロット号 1995



 この文集は、広く同窓生に開かれています。私たちの励まし、慰め、救いの場です。

一、同窓会は貴重な共同体です。近代社会は個人を生みました。私達もかつて学び働くた
めに村や町を後にしました。私達は独りになって自由を得ましたが、代償として孤独も得
ました。人は弱く、励まし・慰め・救いを求めてヘルプを叫びますが、得られず孤独なの
です。家族は助けてくれます。職場・仲間なども助けてくれましょう。私たちの同窓会も
幾つかのそれら共同体の一つとして位置づけられます。

一、この文集は、またこれからの超高齢化社会を生きるための、楽しみの場でもあります。
私たちはいずれ、老年期に入り、体力・気力の衰えを感じる事になります。しかし私たち
はあと十年、二十年、三十年を生きなければなりません。生きるとは、まず死ぬまで生き
ることです。それから、生きるとはいきいきと生きることです。過去の思い出にひたるの
もけっこうですが、これから迎える老年期を迎え討つ気概が必要なことを感じます。そう
することによって、私たちが遮二無二働いて高度経済成長社会に貢献したように、世界で
も未曾有のこれからのわが国の高齢化社会に貢献することにもなるでしょう。「斜光」は、
その意味で高齢を生き抜くための、励まし、慰め、救い、そして楽しみの場であるばかり
でなく、工夫、企みの場としても位置づけられます。

一、テーマは自由です。随想、評論、小説、紀行、日記、詩、書簡、論文、実録、感想、
エッセイ、なんでもかまいません。多くの方の投稿を歓迎します。今号は皆様方の中から
またたくさんの原稿が寄せられました。同窓生のあの人の姿があります。今を生きる人の
本音が語りかけてきます。どこを読んでも損はないことうけあいです。


 誰か初老や老人の恋愛小説を書いてください。(まだあまり注目されていませんが、元
気な老人がこれから増えていけば、確固としたジャンルになると思います)。誰か我がヒ
ューマンドキュメントを綴ってください。誰か我が芸道とその極意を伝授して下さい。誰
か生きる信条、生きる哲学を語ってください。誰か世の中に正当に怒ってください。誰か
佐賀弁講座を開いてください。生きる意欲に満ちた、励まし、慰め、憩いとなる作品をみ
んなで期待します。   (金木犀)
 

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 投稿者:teacup.運営  投稿日:2014年 1月 1日(水)19時06分54秒
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